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【備忘録】価値型コミュニティと地縁型コミュニティ|共同と協働

「ICTで地域活性化」を理念に掲げ、情報通信業を営んでいる当方は、地域情報メディア事業として IBURI DOT SITE. も運営し、「地域」を核に情報発信を行っています。しかし、「コミュニティ」という言葉については、以前からどこか腑に落ちない感覚がありました。明確に定義できない、自分の中で納得しきれない部分があったため、あえてその言葉を使うことを避けてきました。


そんな中、「地縁」という言葉に出会ったことで、コミュニティに対する理解が深まり、モヤモヤしていた部分が少しずつ整理されてきたように思います。そこで今回は、自分の中での整理と備忘録を兼ねて、このテーマについて書き留めておきたいと思います。

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地縁型コミュニティとは

地縁型コミュニティとは、地理的な場所を基盤にしたつながりで、地域住民が共通の課題や目標に向けて協力する集まりです。特徴として、地理的な近接性、地域資源の活用、長期的な関係性、世代間の交流が挙げられます。町内会や地域イベント、防災活動などが具体例です。地域住民に安心感や所属意識を与える重要な役割を果たしますが、都市化や人口流出の影響で機能が弱まる課題もあります。


価値型コミュニティとは

価値型コミュニティとは、共通の価値観や興味、目標を共有する人々が地理的制約を超えて形成するつながりです。趣味のグループやプロフェッショナルネットワークなどが具体例で、自由な参加や多様性を活かした活動が特徴です。特にデジタル化が進む現代では、孤立を防ぎ、課題解決や自己実現の場としての可能性が注目されています。一方で、一体感を保つためには目的の共有が重要です。


共同と協働の違い

項目

共同

協働

役割

同じ役割や立場

異なる役割や専門性を活かす

目的

共通のゴールを共有

共通ゴールに向けて専門性発揮

特徴

分担して一緒に行う

多様性を活かし相互補完する

共同は、同じ役割や目的を持つ人々が協力して一緒に行うこと(例: ゴミ拾いやイベントの開催)。

協働は、異なる役割や専門性を持つ人々がそれぞれの強みを活かしながら協力すること(例: NPOと行政が地域課題に取り組む)。違いは、共同が「対等な立場」で行うのに対し、協働は「多様性や専門性を活かす」点にあります。


まとめ

地域活性化において、地縁型コミュニティと価値型コミュニティ、さらに共同と協働の違いを理解することは、地域の課題解決や新たなつながりを生み出すために非常に重要です。地域住民の地理的なつながりを基盤にした地縁型コミュニティは、安心感や所属意識を育む一方で、都市化などの影響でその機能が弱まることもあります。一方、価値型コミュニティは共通の価値観を持つ人々が協力し合う場として、現代社会における新たな可能性を秘めています。また、共同と協働の違いを意識することで、異なる役割を持つ人々がどのように協力し、成果を上げていけるかが明確になります。これらを踏まえ、地域活性化のための効果的なアプローチを模索し、実践していくことが求められるでしょう。

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